観劇アレコレ日記

いわゆる「イケメン舞台」についてのアレコレ。

2017.12.05 ミュージカル レディ・べス 梅田芸術劇場 マチネ・ソワレ 感想 レポ 役者

めっちゃおもしろかったー!

豪華絢爛、麗しくて夢のような時間でした

ネタバレに配慮しない感想とレポ

ネタバレ回避スペース

花總まりさん(レディ・べス役)Wキャスト

お花様は、さすが!ってかんじ

レディべスだなぁって

役の説得力、歌唱力、可憐さ、美しさ

全て兼ね備えてて「間違いなし!」

素晴らしすぎて、感想が無い

完璧な物って逆に言葉で表すのが難しい

Wキャストなので平野さんと比較すると、って感想しか書けないんだけど

お花さまべスは、可憐で華やかでキュートで母性溢れてる

ラストシーン、玉座の前で振り向く所は

「神かな?」って思いました

あのシーンのブロマイド欲しい

お花様は何であんなにキュートで可憐で強くて美しいんだろう

舞台でたまに色んな要素が重なって奇跡みたいな一回があるんだけど

お花様の舞台はいつもそんなかんじ

奇跡が毎日クオリティで演じられている

お花様のべスは最高なのでみんな見たらいいと思うよ!

 

平野綾さん(レディ・べス役)Wキャスト

初見の平野さん

素晴らしかった!めちゃ好き!!

レディべスでした

超個人的な感想なんだけど

いつもお花様のWキャストって「お花様じゃない方」

ってかんじで、若者期待枠であったりアイドル枠って印象で

「お花様がメインだけど、ちょっと違う人もキャスティングしてみました」感が

漂ってるんだけど

平野さんはちゃんとWキャストでした

凛としてて筋が通ってて可憐で美しく

ミュージカルの輝きが溢れてて

本当に素晴らしかったです

 

歌の安定感あって上手い

高音が裏声にならないタイプ

低音も綺麗だし、正統派の歌唱

地声が可憐で美しい

見た目の美しさもハンパなくて

お姫様てかんじ

平野べスは芯が強くて凛とした印象でした

すんごい逸材の女優さん見つけてきたなって思ってたら

後で声優さんだって知ってなるほどな、って思いました

声にならない「・・・っく!」「・・・?!」みたいなセリフがめちゃくちゃ上手い

そしてめちゃくちゃ滑舌がいい

セリフ聞き取りやすい~ありがてぇ

声優業界でも凄い偉業を成し遂げてる方で

才能の暴力だなって思った

劇場であまり見かけないタイプの男性がチラホラいて

多分平野さんのファンなんだろうな〜と思います

(※東宝舞台を見に来てる男性って

完全に関係者タイプかものすごく金に余裕があるオジサマ

みたいなタイプがほとんどで

ごく普通の若い男性は少ないのです)

そういう若い男性客捕まえて「平野さんの素晴らしさ」と

「ミュージカルの素晴らしさ」を語り合いたかったです

平野さんのファンだったから東宝ミュージカルに来たんでしょ?

どうだった??って

平野さんファンは素晴らしいから絶対見たらいいと思うよ!!

マジヤバイから!!!

 

 加藤和樹さん (ロビン・ブレイク役)

2回見たうちの2回とも加藤さんだった

歌もビジュアルも素晴らしかったんだけど

衣装、あれ正解なの?

職業歌手らしいけどなんか頭にヘンテコな帽子かぶってる

衣装……

ってなるくらいに変な衣装だった

和樹さんは、王子感溢れてるから

ヘンテコ衣装でオーラ打ち消してるのかもしれん

舞台で異質感出すのが目的なら成功してたと思います

衣装が変、っていう以外はとても良かったです

こちらも安定感抜群で

毎日が奇跡クオリティ

最後、ベスが女王になる前に

ロビンと目線で会話するところ

10秒くらい見つめ合ってるんだけど

いやー、目線で語る語る

「キレイ、頑張れ、誇らしい、寂しい」

いろんな感情を目線と表情だけで表現する

凄いわー

これは、近くで見たほうがより分かりやすいので

前列の真ん中より上手で見るといいと思います

でも、そしたらベスの表情は見れないんだよな……

ジレンマ

 

ターザンで寝室に忍び込む時

平野さんとあと10センチくらいで手が届きそうで

アッー!!ってなりました

 

ベスを連れて行こうと説得するところ

ロビンが一方的にフラレた印象で

ベスはもう覚悟してるのに

ロビンだけ夢見てる、ってかんじだった

使者が来て一段下がってひざまずく時には

ロビンも覚悟できたんだなって感じたけど

あそこのシーンはもう少し時間をかけて

二人の感情が動くところを見たかった

1つのシーンではなくて

お互いが悩むような描写が挟まれてたら良かったかな

あっという間にロビンの恋が終わってった印象でした

 

相手役によってキャラクターの印象が変わることはよくあるのだけど

ロビンはどっちのベスでも同じようなロビンでした

 

平方元基さん(フェリペ役)

今回の舞台で1番爪痕残していったのは

元基くん

元基くんのフェリペ最高

うしろから娼婦をヤる腰のキレ

ドヤ顔でおっぱい鷲掴み

キスしたあとに、口に真っ赤な口紅がベッタリ付いてて

口紅付けながら歌うのが最高にゲスかった

そしてそのままメアリーとの結婚の相談するところ

娼婦はべらして女の口紅付けながら部下と話する

演出最高でした

 

元基くんの印象って

「あっさり塩味透明感満載」

だったんだけど

元基フェリペは最高にゲスくて冷酷でクールでした

声が透明感あって声量もあってまっすぐなので

王子の若々しさとか

エネルギーがそのままストレートに表現されてたように

感じました

 

クールヘッド!のキメ台詞の後に

頭をコンコンってするポーズも悪そう!ってかんじ

性格悪くて一筋縄ではいかない

そんなクセの強い人物がすっごく良かったです

見た回が吉沢メアリー×元基フェリペだったので

年齢差がいいかんじに離れてる雰囲気でした

結婚式のシーンで

メアリーに手を差し出すところ

メアリーの位置を全く確認せずに無礼にスッと出して

メアリーがちょこちょこ移動するのが

フェリペの傲慢さが表現されててめちゃくちゃ良かったです

 

カテコでもクールヘッド後の決めポーズしてたのが超素敵でした

 

 古川雄大さん (フェリペ役)

元基くんのフェリペがキレまくってたので

ちょっとマイルドっていうか

印象が薄かったかな~

フェリペ自体がキャラ立ち凄いんだけど

ゆんのフェリペはそこまでじゃなったです

ゆんの声が空気感あってマイルドでソフトなのも関係してるのではないかな

元基フェリペより少し優しい目のフェリペでした

あー、あと

娼婦のおっぱい掴んでなかったし

口紅べったりもしてなかった

キスしてなかったのかもしれない

それかキスしてても口を外してたか

そいうところも優しい目の印象を受けたのかもしれません

ゆんフェリペが初見だったら十分キレてるキャラだと思うんだけど

元基フェリペがヤバすぎた

 

ゆんフェリペは麗しくって王子感満載

唇かんだり流し目したり

娼婦のドレス着てるのが似合いすぎ

 

私が見た回はゆんフェリペ×未来メアリーだったんで

年齢差がすんごい離れてる印象でした

未来メアリーがゆんフェリペの肖像画を初めて見るところ

「年齢離れすぎじゃない?」ってセリフの説得力マシマシでした

 

結婚式でメアリーに手を差し出して

メアリーが手を取るために自分が移動するシーンも

ゆんフェリペはわりと常識的な位置に手を差し出してたので

そこまでキレた印象じゃなかったのかも

 

ちょっと全体的に疲れてるのか体調が悪かったのかなって

いつもほどキラッキラオーラがでてなかった気がしました

 

カテコでは禅さんとお隣同士で目配せして笑ってたのが可愛かったです

 

 

吉沢梨絵さん(メアリー・チューダー役)

一番魅力的な役だった!!

役どころはべスをいじめる悪役なんだけど

悲劇のヒロインで同情しちゃう

べスを苛めるシーンも

「うん、うん、そうなっちゃうよねーわかるぅ」

って全然メアリーを憎めなかったです

未来メアリーはもっと意地悪な雰囲気があるんだけど

吉沢メアリーは同情できる雰囲気がある

同じシーン同じセリフなのに感じ方が違うの最高にいいよね

Wキャストの醍醐味だよね

 

歌声が超☆ロック!

外見とマッチしてて

ビジュアル系バンドのヴォーカルみたいでした

衣装が「黒、赤、金」のベルベットのドレスなの

これにドクロのマイク持ったら完全にビジュアル系ロックバンドのコンサートだなって思う

エレキギターがチュイィィィーーンってなってるし

歌詞も「地獄に落ちる!」みたいなんだったし

めちゃくちゃカッコよかったです

華奢な体から放たれる

ロックボイスが最高にしびれた

あそこのシーンめちゃ好き!!!

 

女王で神様信じてて愛に飢えてて闇落ちしちゃって

歌声と曲がロックってギャップが最高にかっこいい

演出も吉沢さんもすてきー!ってなりました

 

フェリペとかガーデナーの言う事をすぐ聞いちゃう

チョロイ所もけっこう可愛かった

 

メアリーという人物がとても魅力的に描かれてて

興味を引くキャラクターになってたと思います

 

 

未来優希さん (メアリー・チューダー役)

未来さんのメアリーは

ザ、悪役!ってかんじ

歌声はゴスペルチック

迫力と華やかさと艶があって圧倒的

女王の貫禄と威厳が溢れてる

平野べス×未来メアリーだったんだけど

いじめるシーンはちょっとべスに同情したw

未来メアリーに小突き回されて泣き出すべス

ってかんじで

未来さんのどす黒いオーラが渦巻いてて圧巻でした

こちらも最高のシーンでした

 

ゆんフェリペ×未来メアリーは歳の差離れすぎぃ!な印象

結婚式のシーンでは

未来メアリーが「上沼恵美子

どっからどう見ても上沼恵美子

若くて麗しいフェリペと年増でブスなメアリー(劇中セリフより)という構図が物凄く際立ってました

(未来さんが年増でブスなのではないので誤解なきよう)

すんごい年下のフェリペにチョロく転がされてるメアリーが可愛かった

未来メアリーはガーデナーよりも信仰にすがってる印象でした

不幸な身の上で、だからこそ信仰を盲目的に信じてしまう

っていうかんじのエキセントリックな狂気さがありました

 

和音美桜さん(アン・ブーリン役)

人外感とバブみヤバイ

亡霊として出てくるときの

人外感の凄さ

歌声にめちゃリバーブかかっててほんま悪夢

二階席で聞いた時はリバーブが酷くて歌詞があんまり

聞き取れなかったんだけど

最前のときはいいかんじのリバーブだったので

席によって聞こえ方が違うと思います

べスを想ってるのか苦しめたいのか

感情が読み取れない所の表現が凄い良かった

歩く時もスーって移動してて

能のすり足っぽくて人外感を煽ってたと思います

あと、溢れ出るバブみ

包容力が凄くて飲み込まれそうな雰囲気でした

 

吉野圭吾さん (シモン・ルナール役)

悪役!!好き!!

これぞ悪役!ってかんじの悪役

悪に振りきれてる所が最高

黒目の小ささまで完璧な悪役でした

肩から毛皮かけてるのもスタイリッシュな髪型も

かっこいい髭も最高です

ガーデナー禅さんと歌う「べスを消せ!」最高にカッコよかった

いちいちマントをバッサーって翻して移動するとことか

かっこいい!しか言ってないけどかっこいいんだもん

清々しいほどの悪で

ワインの毒の所も人を蹴落とすのなんかなんとも思ってない

雰囲気が最高でした

 

石川禅さん(ガーデナー役)

司教?だけど悪に染まってたような染まってないような

メアリーや宗教に忠実であるがゆえに悪に手を染めるわけでも無く

政治的な意図があるわけでも無く

利己的なのかというとそれほどでもなく

イマイチ信念がどこにあるのか分からないキャラでした

司教なのにマントバッサーするとこ

シモンと対比になってるのかもしれないけど

司教だから落ち着いてても良いんじゃないかなとか

ちょっと疑問が残るキャラ設定だった

だから感情移入が難しく

ブレてる印象が残りました

 

カテコでもマントひるがえしてカッコよくご挨拶するのが

どういう人物像を想定してたんだろう?

と疑問が残った

 

シモンと一緒に歌う「べスを消せ!」のデュエットは最高にカッコよかったです

 

涼風真世さん(キャット・アシュリー役)

涼風さんは大好きな役者さんなんだけど

アシュリーに合ってなかったというか

ずっと役の違和感が残ってて

出てくるたびに「あってねぇ~!」ってなった

 

なんというか涼風さんって気品が凄くて美しくて

「プリンセスの養育係」って雰囲気じゃないんだよね

バブみが無いというか

めちゃくちゃ華奢で「姫を守り育てる」役よりも

涼風さんが姫だろう?ってかんじなの

「べス様」っていうセリフが

「真世様が様付けで呼んでいいのは殿下だけなんだよー!」

という個人の感情が溢れ出てしまう・・・

あと、ウイッグが小さくまとまってて

顔がやつれたようなかんじになってて

もう少しボリュームのあるヘアスタイルにして欲しかったなぁ

HPのキャスト写真位のボリュームが良かった

 

個人的にすごいツボったのは

物販で、キャストのグッズ販売してるんだけど

みんなCDとかブロマイドなのに

涼風さんだけ「妖Tシャツ」で

妖Tシャツ買うとオマケ()でブロマイドが付くというシステムで

なんでTシャツなのか不明だし

「妖Tシャツ」って名称もおかしいし

しかも一人だけソールドアウトしてるところが

最高でした

涼風さんほんとに素敵

カテコあいさつが無かったので

「昔妖精、今妖怪、涼風真世でごさいます♡」が聞けなかったのが

残念でなりません

 

山口祐一郎さん(ロジャー・アスカム役)

山口さんの先生は最高に素敵でした

ストーリーテラーの役も担ってて

山口さんの「囁き歌唱法」というか

「セリフに音階が付いた的歌い方」がとてもマッチしていた

ヴァンパイヤの時は(・・・)という感想だったんだけど

役柄に凄く合ってたので違和感無かったです

そして山口さんはとても声が良いので

セリフから歌、歌からセリフへの移行がとてもスムーズ

あと、父性溢れてた~!!

先生であり、父親かわりであり、物語の導き手であり

占星術も使うので歴史の大局も見ており

そういういろんな物の包容力が凄かった

べスに「恋を捨てて役割を果たせ」と諭すところも

無理強いをするかんじでもなく

優しい父性溢れてて

ロビンが泣きながら去っていく時は

「私はべスに学問を教えた。君はべスに人を愛することを教えた、きっと素晴らしい女王になるだろう」

っていう

利己的でなく大きな流れを見てる所とか

ほんと素敵だったの

HPの写真より落ち着いた雰囲気になってるのも最高に良かったです

HPの写真はちょっと王子様だよね

あ!今気付いたけど、ヒゲ生えてるわ舞台で

HPのキャラショでは髭が無い!!

カッコよすぎるのを押さえたのかもしれない

それが大成功してる

山口さんは体格も大きくてどっしりしてるので

べスの大きな支えの雰囲気が凄く出てました

べスには頼れて導いてくれるロジャー先生がいるのに

メアリーにはガーデナーしかいなくて可哀そうだねってかんじ

舞台全体を溢れる包容力で包んでてとても素敵でした

 

 

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