観劇アレコレ日記

いわゆる「イケメン舞台」についてのアレコレ。

2017.01.17 舞台 刀剣乱舞 「虚伝 燃ゆる本能寺」 再演 ソワレ 千秋楽  ライブビューイング 感想

もんのすごく良かった!!!

初演を酷評してしまって、そのせいで再演の舞台を見に行かなかったのを後悔

同じ脚本でこんなにもよくなる?

セリフとか変わってない?

演出だけでこんなに変わるもの?

初演で「はぁ?」って意味不明たところがほぼ改善されていて

そのせいで良くなったのか?

自分はゲームをしてないので、前情報なしで見てるんだけど

舞台としても大変よくまとまってて面白かった

刀剣男子の設定が分からないで見ても

理解できる内容でした

 

酷評してた過去の記事↓

2016年5月20日 舞台 刀剣乱舞 「虚伝 燃ゆる本能寺」 ソワレ 千秋楽 ライブビューイング 感想 

 

 初演で感じたことを比較して今回の良さを語っていきたいと思います

 

傘の演出

初演

ちゃっちぃー!漂う文化祭感!

傘の影から顔を出す、みたいなパターン多すぎ。なぜカテコで傘で顔を隠す!?

再演

ちゃちくなかった!紋付の傘を同時に使うことで迫力があったのか?

役者の顔も隠れてない。傘の扱いもパターンが増えてて、傘の影に隠れる役者もいたけど全然気にならなかった。

 

刀剣男子と信長・現在の主の関係

初演

現在の主を軽んじすぎじゃない?なんで信長、信長なの?

「信長」ってワードがウザいくらい出てくるのに、具体的にエピソード無い

再演

信長に心を囚われつつも、現在の主に忠誠を誓おうとする葛藤が感じられた

また、過去(信長)を断ち切ってる刀と、そのままの刀があり

対比が上手く表現されていて、刀剣たちの心の機微がしっかり描かれていた

 

明智と蘭丸

初演

あー、これ、刀剣男子たち完全に喰われちゃってるよ

でらさんと丸目くんの演技すごい際立っちゃってる

再演

刀剣男子たちとは違う世界で描かれていて

「刀剣の世界観の中のゲスト」としての本来の位置にしっかり収まっていた

あくまで、刀剣男子の舞台にスパイスとして存在している

レギュラー陣とゲストのパワーバランスが良い対比

 

でらさんと丸目くんの演技の素晴らしさはそのまま、というか再演でサラに深まっていたので

刀剣男子達のパワーが上がってきたんだと思う

刀たちの絆が感じられた

初演では、明智と蘭丸チームに刀個人が絡んでいる印象で

明智と蘭丸の物語が深いのに対し、刀側はバラバラなかんじだった

再演では、「明智と蘭丸」「刀剣男子」のグループが出来てて、

明智と蘭丸に負けない刀剣男子達の物語があった

 

 

本丸

初演

刀擬人化しました。動き付けてみました

再演

刀同士の交流あり、兄弟刀あり、それぞれの由来や生い立ち考えがあり

過去の主(信長)への想いもそれぞれ、でも、現在の主への想いもあり

本丸に長く居る先輩が、後輩を受け入れる過程で自分も見つめ直す

刀同士のつながりがちゃんと分かるように説明されていた

 

殺陣

初演

レビュー乙。刀達が、出る→ハケル→出る→ハケルのワンパターン

左文字と小夜のニコイチの殺陣はまぁまぁ良かったかな

再演

バリエーション増えてて、それぞれ魅せる

上手から下手にハケルだけじゃなくて、セットの高さを活かした使い方していて

上下左右で殺陣が繰り広げられる

ニコイチの殺陣が

「左文字と小夜」「鶴丸と光忠」の対になってる

左文字と小夜は、大小を活かして縦の殺陣

鶴丸と光忠は横並びで左右対称を意識した殺陣

と変化があって

同じペアの扱いでも違う味付けになっていたので面白かった

 

 

キャラクター

初演

分からん

再演

今後に期待、なキャラもいるがそれぞれの特徴がしっかり説明されて

キャラ立ちしていた

 

衣装

ビリビリ衣装の意味が分からなかったのは、初演も再演も同じ

あそこは説明が欲しかった

ただ、再演を観る前にゲームしてる人から

「HPが少なくなるとキャラが傷つき、衣装が破れる

そこで初めて出せる必殺技がある」

と教えて貰えたのが幸いした

初演では、ビリビリ衣装の意味が全く分からず

事務所の許可とかの関係で選ばれた人か、サービスシーン的な何かかと思っていた

 

再演役者感想

鈴木拡樹さん(三日月宗近 役)

さすが。

大所帯を綺麗にまとめていた

殺陣も安定、演技も安定、安心感マシマシ

他の刀達とは少し違う位置にいて、見守ってるけどやる時はやる

みたいなキャラなんだろうな~って伝わった

三日月のキャラを作るための、能の所作みたいのがさらに自然になってた

初演では、「取り入れてる~新しい事挑戦してる」ってのが感じられたんだけど

再演では更に昇華し、自然な所作なのに他とはなんか違う、ってなった

三日月の人間離れした雰囲気が、拡樹くんの雰囲気にとても合っていた

 

座長としては

キャストに実力と人気のある役者を揃えていたので

初演時から、役者をまとめるのが大変な座組みではなかったと思うんだけど

役者はキャラや世界観を作る事に力を注いでいて、絆まで深められていないかんじが出てて

それぞれみんなが同じ方向を向いて頑張ってますって印象だった

それでも十分、安定した座組みではあったのだけど

再演では

役者に余裕が出て、他の人や新キャストに手を貸したり

他のキャラを理解するってレベルまで深まってきてたかんじ

それを拡樹くんが物凄い包容力でまとめてる印象

座組み全体に余裕があった

そう考えると、初演では

キャラの再現度を必要としない、でらさんと丸目くんが

演技に置いて一歩も二歩もリードしちゃったのはしょうがない気もする

(でらさんが贔屓目なのは認める)

 

荒巻慶彦さん(山姥切国広 役)

なに、このかわいい子。推せる。(再確認) 

最後の楽屋中継で、動きが激しすぎてフレームアウトしまくる

カメラに全然写ってなかった。ばばりょみかんじまくる

ぶっこまれると、素が出ちゃって表情が崩れるのが超キュート

そこをドアップで抜くカメラさんGJ

あらまっきー推せる

こじらせてるキャラが中の人に透けてて、なんかキュートかんじがした

ちょっとツッコまれると、素が出ちゃうあらまっきーと

一人でこじらせてるメンドクサイ性格の国広がなんかいいかんじにリンクするんだよなぁ 

 

 

佐々木喜英さん (宗三左文字 役)

 

「立てば人妻 座ればホステス 殴る姿はマジゴリラ」

の名言に

「脱いだらポルノ」

が加わる(私の中で)

ビリビリ衣装に変わって、髪をかきあげて胸元の刻印を見せるのがエロすぎ

色気ダダ漏れ 溢れ返ってる

からのキレッキレの殺陣のギャップ萌え

あと、内勤で草むしりしてた時の未亡人感パネェ

とにかく色気出すぎ

ひでさまの中の人は、どっちかというと控え目なタイプなのに

キャラが入るとどうしてあんなに色気が出るんだろう?

唯一無二の役者さんだなぁって感じます

カテコで極まってる瀬戸くんに「もういい?」ってサラっと言い放つクールさ

最高にロック

ひでさまは本当に良い役者だ

 

瀬戸佑介さん(江雪左文字 役)

テルマから変わって、重圧だったのかな?

カテコで極まってるのも良かった

演技はキャラが印象的で作りやすかったんじゃないかとおもう

テルマから変わった違和感は無しでした

 

納谷健さん (小夜左文字 役)

小夜ちゃんは相変わらず可愛い

前回が初舞台と言ってて、その初々しさが初演ではいいかんじに小夜の

違和感になってると思った

12名いるキャストでとても目立っていたし

再演では、違和感はそのままで

少し余裕が出てました

他の刀にちょっとなじんでたというか

座組みの一員として舞台を作り上げてるかんじがしました

 

北村諒さん(薬研籐四郎 役)

きたむーの美しさプライスレス

ぶれない

全方位完璧な美しさ

もはや美しさは才能

目がキラッキラしてる

カテコで涙ぐんでる瀬戸くんの右手をギュッと握って

ブンブンしてる、むーの尊さ

デビュー時は「綺麗な顔の子」ってだけだったのに

化けたな、って思う

本当に今後が楽しみな役者さんです

 

 

和田雅成さん(へし切長谷部 役)

キャラが分かったよ!!

認識した!

不動にちょっかい出されても、受け流せる懐の深さがありました

初演からもの凄い成長したのではないでしょうか?

12人いても埋もれることはなかったです

けっこうストーリーに絡んでたんだね、初演では気付かなかったよ

再演ではキーパーソンになってて

過去を振り切った刀の代表となっていた

過去に引きずられる不動と対比になってて

二人の感情のぶつかり合いが舞台を大きく動かしてたと思えました

不動が明智を殺そうとするシーン

舞台で一番メインなのですが

不動を止めるために刀を構え、不動の感情が動くたびに

自分も心を動かされて苦しそうな表情で刀を構え直す

その演技が不動越しにずっと映されていて

長谷部の心情を物凄く繊細に演じてました

ここの和田君の演技すごおおおく良かった

カメラさんもGJ

細かい演技は映像でしか見れないから、ライブビューイングならではの

良さが存分に出てたと思います

反対側のむーは全く映ってなかったので

どういう表情をしてたのか気になりました

 

椎名鯛造さん (不動行光 役)

鯛ちゃんは安定

変わらずストーリーテラー

今回の話の主人公と言ってもいいのではないかな

不動は、長谷部とも対比になっていたし

国広の心を動かす人物にもなっていた

そういうつながりが、役者同士の高めあいみたいなかんじで

お互いに引き立てあってました

鯛ちゃんは、自分の中で感情を作って爆発させることの出来る役者さんと思ってて

え?こんなタイミングで泣ける?みたいな脚本でも

ちゃんと感情を作ってそこに持って行ける

だけど、あまりにも脚本がアレだと

コッチの客側の感情が置いてきぼりになって

なんか空回りな印象になる事がある

初演は、ちょっとそういうところがあり

キャラにあまり共感出来なかったんだけど

再演は脚本変わってたのか

まわりの役者との絡みなのか、とても良い演技だった

不動の子供っぽい感情的な所を絶妙のバランスで演じてた

あと、殺陣の安定感抜群

止まった状態からの回転ジャンプが綺麗でした

 

 

廣瀬大介さん(一期一振 役)

初演では「無駄使い感」しかなかった廣瀬の大ちゃん

再演では「贅沢な使い方」って印象でした

出番が少ないのは仕方ないけど

異質なかんじがあって、出てくると空気がピリっとします

殺陣は回転が物凄い早い

大ちゃんの殺陣好き

太刀筋に迷いが無いというか

一番最短のルートで刀を振り切るというか

洗練された殺陣と思います

大ちゃんがヲタ芸やったらライトの残像が綺麗だろうなって思いますw

今後の舞台で、中心的な役割を担っていくんだろうなと想像してます

 

 

杉江大志さん(鯰尾藤四郎 役

再演の中ではキャラクターが一番印象が薄かったかなぁ

落ち着いたかんじの役だったのでそう思ったのかも

殺陣は足技が多くて、目立ってました

杉江君は顔がちっさい!

体も細くてしなやかなので、衣装がとても綺麗に映えてました

長ズボンで美しい足技の殺陣を繰り出すのが印象的だった

 

 

 東啓介さん (燈台切光忠 役)

とんちゃんは、初演の方が目立ってた印象

光忠が埋もれたんじゃなくて

他のキャラがパワーアップして、本来の位置に落ち着いたってかんじかな

これは信長の刀の話だから、ストーリーにあまり絡んでこない

信長の刀勢が目立ってきて、ごちゃごちゃしてるのを見守る

話と座組みの余裕の部分というか

舞台に厚みと深さを持たせる、余白の部分を担ってたと思います

光忠が活躍する、軍議でお菓子を持ってくるとことか

本来話に関係ないところだし

そこを面白くさせるだけの余裕があった

初演は軍議しか面白くなくて、ものすごく目立ってたんだけど

再演では緊迫した舞台での息抜きの部分、という位置になってた

本来はそうした意図で作られたと思うから

あるべきところに収まったのでしょう

殺陣では鶴丸とセットの事が多く

左右対称の対になる動きでインパクトがありました

 

 

健人さん(鶴丸国永 役)

鶴丸は衣装が真っ白で目立つので

再演でも舞台に映えてました

染谷さんからキャストの変更があったのだけど

鶴丸のキャラクターを知ってる人の話では

キャラとしては飄々とした健人さんのほうが原作に近いと言ってました

染ちゃんは人懐っこいかんじだったので、もう少しキャラが強い印象

健人さんはサラーっとしてる印象です

飄々として一匹狼っぽいのに、殺陣では光忠とペアで戦うのが

ギャップがあって良かったと思います

キャラクターを知っていれば、もっと楽しめたんだろうな~

キャストの変更があったけど、他のキャラとの差も無く

健人さんの演技が素晴らしかったのと

座組みの受け入れ態勢が素晴らしかったんだろうなと感じます

キャス変して、馴染んでないって事わりとあるんだけど

今回の座組みでは全く感じませんでした

 

丸目聖人さん(森蘭丸役)

丸目さんは、本来の役割に収まった印象

初演では丸目さんとでらさんの演技が良すぎて

物語を支配してしまってたんだけど

刀剣男子達をたてて、裏ストーリーの主役っていう

「裏」の部分が出せてたと思います

刀剣男子とのパワーバランスがちょうどいいかんじになりました

 

窪寺昭さん(明知光秀役)

でらさんすきー!!

渋い~!!男の色気むんむん!!

でらさんは、丸目さんと印象がかぶるんだけど

やはり、本来の位置に収まったかんじです

初演では、演技が良すぎて

蘭丸と明智の2人が12人の刀剣男子達よりもパワーがあるという状態だったのですが

再演では、舞台の深みやコクといった部分を担う役割になったと思います

 

 

考察

今回の再演が壮大な演出の一つで

繰り返しループされる物語を再現しているのではないか

という考察があります

 

初演と真逆(左右反対)になってる役者のデハケ

所々変わっている三日月のセリフ

 

このあたりから、三日月はループしている事に気付いているが

他の刀剣男子達は気付いていないのではないか

と考察された方がいらっしゃいました

 

確かに、初演と全部反対になってる役者のデハケは何か意味があるのだろうか

と気になってました

物語が全て鏡写しになっていて

再演じたいが壮大な演出ってすごい!胸熱

そして、多分その考察は合ってると思う

 

とうステ上演されるって聞いて

「え?再演なの?ミュはあんなに勢いあるのに

クソ脚本の再演で大丈夫?差付いちゃわない?」

って思ってたガッカリ感が全て払拭されたかんじします

 

再演が演出だとしたら、もう少し分かりやすいセリフがあると良いなぁ

とは思ったけど、両方一回しか見れてないから

円盤買って見比べるともっと分かるのかもしれません