観劇アレコレ日記

いわゆる「イケメン舞台」についてのアレコレ。

2018.02.15 ミュージカル 「黒執事」 〜Tango on the Campania〜 豪華客船編  大千秋楽 ライブビューイング 感想

大千秋楽はライブビューイングに行ってきました

ライビュありがてぇ

ライビュはカメラワークとスイッチが重要なんだけど

どちらも最高でした!!!神。ありがとうございます

DMMの配信もあるので迷ってる人は早く見た方がいいよ!

 

なにから書こうかなと思うのですが

まず、大阪での公演に比べて

全員の演技が上がってた

感情の表現が物凄く細かくなってて、更に細部にわたって表現されてた

ライビュで表情のアップが見られたのもあったと思う

あと、歌の完成度もむっちゃくちゃアップしてた

「なんとか歌いこなしてる」って印象だった

ゆんの曲とか、完全にコントロールしてて

支配してて感情こもりまくってた

よかったです!!

レオくんもちょっとびっくりするほど上手くなってたし

元々上手かったんですけど

更に上手くなってて、音の安定感とか抜群でした

 

あと、ライビュならでは

役者のアップが見られるのはありがたい

 

ゆんセバがシエルにひざまずいて

手にキスするところ

シエルが去った後も、手を口元に置いてじっとしてて

魂を味わうように唇をなでながらうっとりしてて

最高にエロかったです

ゆんセバから色気を感じる事があるとは!!!!

ありがとうございます!!

 

大阪公演の時も完成度は高かったけど

もっとビビッドに陰影が濃くついたイメージかなぁ

 

和泉さんのアンダーテイカーは

しっかり、グリーンのコンタクトしてて

カメラでばっちり映ってました!!!

ありがとうございます!!!

何度もスクリーンに手を合わせて「尊い・・・」って拝んでました

(心の中で)

前髪をあげると黄緑の目の燐光が見えるシーン

漫画のひとコマが完全に再現されてました!!!

カメラさん、スイッチャーさんありがとうございます

尊い(合掌)

映像になったことで、より原作に近づいた印象です

 

ちょっと残念だったのは

シエルの言葉に「ズギュン」しているゆんセバスの表情が

映ってなかったところと

(顔が半分くらいは映ってた気がするけどシエルメインのカットだった)

氷山に乗っかって登場するグレルにもっと「ドドーーン!」感か欲しかったのと

(舞台で見た時の「ドドーン!」感は凄かった)

アンダーテイカーのマントの中の衣装があんまちゃんと映ってなかったとこ

(映像のライトの関係か、衣装が真っ黒なので、カッコいい黒の革のブーツが見えにくかった)

遺髪入れが飛んだのが分かりにくかった

(これは舞台でも分かりにくかった。原作理解してないと何が起こったか分からないと思う)

くらいかな

他はもう凄く良かったの!

 

舞台で見てもよし、映像で見ても良し

という完璧さでございました

ライビュって一発本番なので

その中でこれだけのクオリティを打ち出してくるというのは

本当に凄い事だし

「ここを見て欲しい」っていう事前の打ち合わせが凄くできてるのかなと

ライビュのスイッチの人が、脚本と原作のシーン割りを凄く考えてる人なのかな

ってかんじました

 

あと、歌の良さは皆ホントに凄くて

特にラストの「カンパニア」をキャスト全員で歌うとこに

ゆんセバとレオシエルがソロを重ねる

って曲があるんだけど

劇場で聞いた時は音響の関係で

ソロがあんまりよく聞こえなかったんだけど

ライビュではとてもよく通ってて

バランスよくコーラスとソロが聞こえました

女性と男性のコーラスにとても上手い人が一人ずついるようで

アンサンブルのコーラスもすっごく良かったです

ミッドフォード侯爵夫婦のアルバイトだろうか??

 

あと、副題の「Tango」って何だろうと思ってたけど

アンダーテイカーの歌がタンゴだったのね

ってライビュで気づきました

 

歌、といえば歌詞が

原作のセリフと被ってる所がむっちゃくちゃあって

それも凄く良かったです

OPの「カンパニア」の時の

ロナルドの「♪順風満帆♪前途洋洋~」とか完璧

ミュージカル見た後で原作漫画を読み返したら

「完全なる胸の炎は何者にも消せやしない我ら新しい不死鳥!!!」(セリフ)

が完全にメロディ付きで再現される(笑)

前作のサーカス編では

メロディが難しすぎて全く覚えられなかったけど

今作では、ものすごく覚えやすいメロディで

2回聞いただけで一緒に歌えるぐらい分かりやすかったです

 

全体的に曲が良かったのも豪華客船編の良いところと思います

メインの曲が「カンパニア」とセバスチャンの「嗚呼」ってやつ

これが凄く耳に残って何度も出てきて覚えやすくて良かったです

あと、セバスと坊ちゃんの「やり直し!」の曲

ほんと、前作の小難しさはなんだったのかというぐらいの名曲の数々

あーあと、「アウローラ帝国」の「エヨ!エヨ♪」(通称パラパラ)ってのも良かったなぁ

この歌の「フェニックス~!!!」のとこ、原作の漫画通りに

ドルイット子爵アレンジのフェニックスポーズを取るんだけど

後ろの味方ロナルドがめっちゃくちゃ高く足あげてたのが最高に面白かったです

恐るべき身体能力ありがとうございます(合掌)

「アウローラ帝国建国ソング」(仮)の時

全員ダンス(パラパラ)を踊るんだけど

グレルは超笑顔でノリノリ

セバス・シエル・ロナルドは目が死んでてその対比も面白い

アンダーテイカーは顔が見えないのでよく分かんないけど

よく見るとノリノリで後ろで踊ってました

 

からの、素顔登場の流れがスムーズすぎて

どこで準備してたのか分かりませんでした

帽子取ってマントの前外したら

アンダーテイカー素顔バージョンが中に仕込んであるのかな

早くDVD出て欲しい

確認したい

 

スムーズといえば、アンダーテイカーのデスサイズの登場シーン

卒塔婆が大鎌のデスサイズに入れ替わる所なんだけど

舞台上では気付いたら変わってて

どうなってるのか気になってじっくり見てたんだけど

和泉さんが卒塔婆を背中に隠して、後ろで大鎌のデスサイズに入れ替えてるみたいなんだけど

和泉さんは体が大きくてマントを羽織ってるので

後ろに隠してしまうと全然見えないし

デスサイズのチェンジがスムーズすぎて

卒塔婆からあっという間に大鎌に変わってて魔法みたいでした

 

あと、和泉さんの殺陣

舞台で見た時も太刀筋がまっすぐで綺麗でダイナミックで

卒塔婆と大鎌をびゅんびゅん振り回してて圧倒されたんだけど

ライビュの時の方がキレが増してたと思います!

すごーーー!!!

もう圧倒的にアンダーテイカーの力の強さが表現されていて

和泉さんの底力を見た気がしました

卒塔婆振り回す時とターンの速さほんとスゴイから

みんな見て

 

和泉さんは他の舞台でも色々拝見していて

才能豊かで、キュートで

ちょっと外した演技とかキャラが魅力的な人

って印象なんだけど

殺陣もキレッキレとは!

他の舞台で、長物振り回すの見慣れてるからこそ

和泉さんの卒塔婆使いがスゴイのが更に分かるよね

そして体格も良いので舞台に映えるんですわ

カテコのあいさつで

「また会いましょう」って言ってなかったので

卒業したらどうしよう・・・泣いちゃう

 

ゆんセバスの演技についても詳しく説明させてくれ

ゆんセバスは「上品で冷たいイメージ」で

大阪の時もそれは変わらなくて

今回はセバスとシエルが

「本物の執事と伯爵になる為お互いに罵り合いながら修行する」ってエピソードがあったから

「松下君だったらどう演じたかな」と思ってしまう所があったんだけど

(松下セバスは、コミカルな雰囲気を出すのが上手かった)

大千秋楽ではそこも完成度上げてきたの

超コミカルなゆんセバが完成してたんですよ!!皆さん!!

ゆんの顔芸を見れる日が来るとは

ありがとうございます(合掌)

シエルへの怒りで歯を食いしばりながら「カシコマリマシター」って棒で言うセバス

横柄に足を組んで坊ちゃんの横に腰掛けるセバス

舌打ちしたり、食器をガチャンと音を立てて置くセバス

そういう「まだ執事になりきれてない悪魔」な部分が

物凄くコミカルに演じられていました

「カシコマリマシター」めっちゃ面白いからみんな見て(合掌)

あとは「シエルに『お父さん』と呼ばれて怪訝な顔をする」ってとこがあって

ずーっと「お父さんってなんですか」ってシエルに目で怒ってて可愛かったです

けっこう長い間「お父さん?」ってオフマイクで言ってるんだもん

面白すぎか

こんなにセバスが咎めてたっけなと思って、漫画見てみたら

手書きの文字でちっさく書かれたセリフでした

「そこ拾ったか~」って演出が面白かったです

 

今回の作品では

「契約前の悪魔」「悪魔から執事になったばかりのセバス」「現在のセバス」

「契約後の悪魔」という4種類のセバスチャンが見れて本当に素晴らしい

 

「契約前悪魔」の演技では

本当にこの世に出現したばかりの雰囲気で

なんか白目むいたりしてるし、野獣み溢れるというか

気持ち悪い悪魔感が漂ってて

背中を丸めてユラユラしてるし片足上がってるしで

声も低くて発音が強いから、どっからどう見ても「契約前の野良悪魔」なんですよ

これは、前2作品でも表現されてたんだけど

今作が一番完成度が高かったと思います

 

「現在のセバス」の演技は

ゆんセバは超完璧で、人外感あふれる完璧な執事なんですよね

身のこなしも超スマート

常に片足を引いて美しいポーズを取っている

ここに、コミカルな雰囲気もプラスされて

とても絶妙なバランスで

益々「セバスチャンの人物像」に深みが出てたと思います

 

「契約後悪魔」の演技

これは1作目から最高に上手く表現されてると思ってて

時々顔を出す「悪魔」な部分がすっごく気持ち悪くて良かったんだけど

今作は更に「耽美なBL要素」が乗っかってきて

神かと思いました(合掌)

原作でも「耽美なBLっぽい雰囲気」があって

回が進むごとにその度合いが色濃くなるんだけど

前までのゆんセバにはそういう雰囲気は無くて

1~5巻くらいまでのセバスっぽいかんじだなって思ってたんです

大阪公演も時もそこまでのエロさは無かった気がする

それが、公演中に変化したのか

原作の最新作あたりのセバスまで演じ分けてるの!!

ゆん、凄い

大千秋楽でのセバスの色気ヤバイからみんな見て(合掌)

叙勲式後の「イエス、マイロード。必ずや勝利の王冠を貴方にーー」の後に

シエルの手にキスするんだけど

その後、添えた自分の手を舐めてて、シエルの魂を味わうみたいな

シエルの美味しい魂を味見してウットリしてるかんじ

そいういう妖しくダークな雰囲気がムンムンで

「ぴゃああああああ!!」ってなりました

ここのゆんセバの表情超良いからみんな見て

 

あと大阪でもあったけど

「復讐をやめて~」のとこで拒否するシエルの言葉にズギュンするところ

ここの表情も良いからみんな見て

 

「悪魔から執事になったばかりのセバス」の演技

これは舞台中にものすごくブラッシュアップしたのではないかと思う

大阪の時はそこまでコミカルな雰囲気は無かったし

横柄なかんじもしなかったんだけど

千秋楽では凄かった(語彙力)

劇中でセバスが成長するんだよ!

野良悪魔だったセバスが執事らしさを身につけていく過程と

更に

セバスとシエルが絆を深めていく過程が見れるんだよ!!

凄くない?凄いよね!すごすぎる!!

 

変わっていくセバスを演じた作品は

豪華客船編が初めてなんです

ゆんの演技力があってこそのシーンだったと思います

 

そして、公演中にも演技が成長していって

大千秋楽で完成されたと思う

 

このシーンがある事で、ラストの海での「ビザール・ドール戦」が超映える

あと、前半の通常版セバシエも超映えるよね!

ほんと、尊い……

 

次に歌

大阪公演では「曲が難しすぎてなんとか歌いこなしてる」って印象だったんだけど

大千秋楽では感情こもってて「嗚呼」の曲とか

ゆんの美声にウットリしたよね

高音の伸びがスゴイ

演技部分で結構低い声で演じてるのに

歌部分になるとスッと美声高音が出てギャップにやられる

低音も凄く出てて、超良い。とにかく良い

 

あと、殺陣

足技が炸裂してた

ロナルドとの殺陣の時のハイキックが超ハイ

足の長さがハンパナイ

「ゆんセバの2次元体型も見慣れるもんだな」と思ってすみませんでした

映像で見るとやっぱりスタイルの良さが

2次元でした

 

レオシエルについて

演技も歌も成長してた!!!

元々完成度高かったんだけど

セリフの速さや口調がアニメに寄せてきたのかなって印象

最高にぴったりのタイミングでシエルを演じられてるっていう

奇跡みたいな一瞬なんだと思います

ほんとみんな観た方がいいよ

歌も上手すぎて

沢山ある曲を完璧に歌いこなしてました

「やり直し!」のセバスとの掛け合い

ゆんと同じメロディで伸びも凄かったです

セバスと対等にやり合えるパワーバランスを感じました

シエルは演じられる年齢が制限されてしまうので

回数を重ねて違う作品に出演できないのが残念です

ほんとおおおおおに、レオシエル良かったです

 

カテコあいさつについて

カテコでは大千秋楽なので、との事で

キャスト全員から挨拶がありました

凄く気になったのが

和泉さん、うえたく、ゆんの挨拶

次回作からはキャストチェンジがあるのかなって思わせるような内容だった気がします

見てた人はどう感じたんだろう

キャストチェンジして欲しくないなーー

以下、挨拶の意訳(記憶違いあるかも)

和泉さん

「大千秋楽を迎えての一番の感想は「なんとか乗り切れた」というのが正直な所

この役の話をもらった時、自分がこの役をやったら

多分壊れちゃうなって思ったんですけど、でも1年かけてこの作品にむかいあってきて

生執事は多分これからも続いていくと思うので、応援よろしくお願いします」

(続いていくので、また会いましょうじゃないの??)

 

植原さん

「タンゴオブカンパニアが終わってしまうのでとても寂しいです

出演者もお客様も凄く楽しんでくれてるんだろうなっていうのを

感じていました

明日からも、寂しくなったときは公演を思い出して

一緒に楽しい時間を過ごしたことを思い出してもらえれば嬉しいです

生執事は今後も続いていく作品だと思うのでこれからも応援して下さい

(この後なんか言ってたかも)

長い間応援ありがとうございました」

(長い間応援ありがとうございました???

長い間??公演中って事??

うえたくの挨拶は本当にエ??ってなった)

 

ゆん

「この3年間の集大成を見せようと思って挑んできました

過去3作の中でも一番スケールの大きい作品をお見せできたと思う

自分の中で個人的にTango on the Campaniaが一番好き

単純にストーリーが好き

稽古中に「これもうムリかも」って思う瞬間があったのですが

キャストスタッフが凄く頑張ってるのを感じて

「無理」って思っちゃダメだなって思いました

自分は座長だったんですけど

ついて来い、ってタイプじゃなく

一緒に行こうよってタイプなんですけど

キャストの皆様ついてきてくれてありがとうございました

生執事はこれからも続いていくと思うので

皆様どうぞこれからも応援よろしくお願いします」

(ゆんも、また会いましょうじゃなかった!)

 

なんか、この三人は

「作品は続いていくと思うので応援お願いします」

ってかんじの挨拶だったんだよね

 

逆に

アバハン、ひでさま、味方は

「また黒執事の舞台に戻ってこれるように頑張りたい」

「また黒執事の舞台でお会いしましょう」

的な発言だったと記憶しています

 

次の作品はきっと決まってるか

話が出ていて計画中だと思うので

続いていくと思うんだけど

キャストがどうなるのかがすっごく気になりました

 

特にうえたくグレル、和泉アンダーテイカーは初演からのキャストなので

キャストチェンジしたら泣いちゃう

あと、ゆんセバも完成度が増したと思うので

完全にセバスというキャラクターを理解した

ゆんセバをもう一作品見たいなぁと心から思います

 

2018.01.24 劇団☆新感線 髑髏城の七人 Season~月~ 下弦の月 ライブビューイング 感想 (鈴木拡樹さん・廣瀬智紀さん)他

初めに

自分は「茶の間は黙ってろ勢」なので

ライブビューイングで見たぐらいでは何も言う権利ないと思ってるし

特にこの舞台は「生で見てこそ」の演出が多用されてるので

本当の素晴らしさは全然感じられてないと思うのですが

一応自分の記録の為に

感想を書き残したいと思います

批判もあるので閲覧注意

 

 

ネタバレに配慮しません

ネタバレ回避のスペース

 

終わってまず一番最初の感想は「長い!!!!」

これに尽きます

とにかく長い!!!

休憩入れて4時間

途中で集中力が切れてダレてしまった

凄く面白くて飽きさせない内容なんだけど

それにしても長い

エピソードの一つ一つがとても長くて

全部2/3位にしたらちょうどいいんじゃないかと

なんか、初期の頃の脚本はもっとスッキリしてたんだけど

長年やってるうちに「あれもこれも」と膨らんできて

今の脚本になったのかなと感じた

どのエピソードも面白く魅力的なんだけど

全体のバランスを考えると、ばっさりカットしてもいいところが

あるんじゃないかと思いました

マチソワ2公演してる役者さんの

体力大丈夫かなと心配になります

あと最後の水場での殺陣もすごい体力使いそうだし

ただ、これはライブビューイングで見てる感想なので

現場で本物の舞台を見てる人は

「4時間が短くかんじられた」と言ってたので

回る客席やドーナツ状の舞台、水の演出などが

体感に訴えるものが凄く多いんだろうなと思っています

 

 

次に演出

舞台の規模と脚本演出にアンバランスなかんじがしました

日替わりとか、アドリブ、身内ネタの遊びっぽいところが結構あって

そういうのは「劇団の良さ」みたいな所だと思うんだけど

これだけの規模の舞台になると

笑いの種類がちょっと違うかなと思いました

もう少し作り込んでる笑いの方がいいかなと

 

 

あと「水の演出」

これはどうなのかなと感じた

今回の舞台の見どころの一つだと思うんだけど

舞台で本物の水を使うのが正解なのか疑問だった

自分は舞台というのは

そこに無いものをどう表現するかっていうのが醍醐味だと思ってて

まるで水があるように演出したり演じればいいわけで

そこにリアルを求めていないのになーと感じました

本物の水を使用することで

そこだけ本物になってしまってて

他の「舞台表現」との差が出てきてしまって

違和感を感じました

リアルと想像の差が顕著というか

たとえば、髑髏城の王座はセットの作り込みが少なく

プロジェクションマッピングで空間を想像させるような演出になってて

全体の表現のレベルがちぐはぐな印象でした

あと、水場での殺陣

役者がびしょびしょに濡れてて

「わー大変そう」と思っちゃった

こうなるともう舞台というよりは「ショー」とか「アトラクション」だよなと

本物の水を使うなら

火とかも本物のたいまつ焚いてて欲しいし

花も造花じゃなくて生花を使ってて欲しいよなと感じました

 

ここは、舞台を生で見るのと映像で見るのでは大きく違うと思うから

生で見たら迫力に感動するんだろうなーと思います

評価や感性をとても信用している人が

舞台を観た感想は

「すごいよ!」だったので

 

 

ストーリーは

ツッコむと考えどころがいっぱいあって

フラットな感情で見ると謎の残る部分が多かった

全てのシーズン見ないと分からないストーリーなのかなぁ

しかし、キャラクターがとにかく魅力的

どのキャラもとても素敵でぐんぐん引き込まれる

役者ファンはリピートしたくなっちゃうだろうな

と感じました

こんなに全員魅力的な舞台ってそうない気がします

さすが、何度も上演されてる演目だなと納得のキャラクター設定

そして、キャラに自由度があって

演じる人によってふり幅があったり

解釈の違いで関係性が変わってくる

「妄想がはかどる」「二次創作の進むストーリー」といいますか

そういう要素がふんだんにあり

下弦・上弦同じ脚本でも全然キャラが違ってるのが面白いです

今回の舞台は特別に推しが出ていないので

フラットな感情で見たキャラのパワーバランスは

天魔王>蘭兵衛>霧丸>極楽=捨之介

ってかんじでした

他の脇役勢のキャラもものすっごく魅力的で

生駒・兵庫・おっとう・渡京・贋鉄斎・二郎衛門と

どれをとっても面白く

印象的なエピソードが用意されています

アンサンブルのおきりも凄く印象的だし

荒武者隊のメンバーもとても素敵

そういうのを全部盛り込んでるから長くなるってのもあると思いますが

とにかく出演する全員がとても魅力的で感情移入できるキャラ設定になっていると感じました

 

本来の主人公は捨乃助なんだけど

今回の「月~下弦~」では霧丸が主人公でも良かったかな

というかんじ(他の舞台見てないけど)

話の中心にいるのが霧丸という印象でした

印象に残るキャラはなんといっても拡樹演じる天魔と

ちゃんとも演じる蘭兵衛

このふたりが舞台に物凄く影響を与えていて

幽遊白書」状態といったら分かりやすいかと思うのですが

脇キャラが目立って主人公が霞むという

現象が起きていたと思います

 

 役者感想

鈴木拡樹さん(天魔王役

もう、最高オブ最高!!

拡樹くんの最高傑作のひとつと言える作品ではないでしょうか

歴代舞台でも一番印象的で圧倒される演技でした

「若手イケメン俳優」の最大の武器である

「かっこいい顔」を完全に封印

白塗りメイクに眉毛潰して歌舞伎のような隈取

カラコンも外してたようで

三白眼で白目多くしてて目を剥く演技が最高

どちらかといえば醜い外見

顔をゆがめて天魔王の表現をする所に魅入られました

拡樹くんは「顔芸」と呼ばれるくらい

表情の演技が凄いんだけど

天魔王と表情の演技が物凄く合ってて

ライブビューイングの大きいスクリーンいっぱいに映し出される

拡樹くんの目の演技(特に見下した時の白目)がすっごく良いと思いました

若手イケメン枠を超えたよねって

美貌が無くなってもずっと役者で続けられるし

あと10年は安泰だなと感じました 

拡樹くんのファンはホントに羨ましい

どんなにファン歴が長くても次々と新しい驚きを与えてくれる

本当に素晴らしい役者さんだと思います

 

天魔王について

この話は天魔王と蘭丸、信長の三角関係かな~って思う

演じられる公演によって関係性がかなり変わるようだけど

下弦の月にかんしてはそう感じた

 

崇拝し愛していた信長の最期の言葉を聞かされ絶望し

蘭丸への嫉妬に狂いながらも

信長として生き

信長の遺骨で作った仮面を付け

信長が果たせなかった

全国統一を目指すヤンデレなところが大変よろしい

 

蘭兵衛に

「信長様は死の間際、蘭丸に生きよと言った、私には何の言葉も無かった

そんなのは信長様じゃなぁぁぁい!」

って言うシーン

ヤンデレの極みでいうことなし

拡樹くんの演技も最高にイッテていうことなし

 

 あと、拡樹くんの華奢な体形が物凄く活かされた演出となっており

捨乃介に鎧をはぎ取られて

どんどん貧弱な体が露わになっていく所が

最高にドキドキする

こんなに拡樹くんの体型が活かせる舞台があったとは!!

イカツイ鎧は天魔王の象徴で

その下の貧弱な体は生身の人間である天そのものなんですよ!

もー、本当に凄いから

びっくりしたわ

欲をいえば、拡樹くんが中に着てる衣装をもっと体にピッタリさせて

スキニーとかにして

もっと体の細さを強調させても良かったなと思うけど

それでも、鎧をはぎ取られて生身になった

天魔王の貧弱ぶりが

拡樹くんの演技とあいまって

最高に哀れなかんじで最高です(語彙力

 

天魔王の魅力を語るだけで

一日使えるぐらい、拡樹くんの天魔王はとても魅力的で

想像を掻き立てるすてきなキャラクターでした

 

あと、ラスト奈落に落ちてく所がめっちゃ綺麗

綺麗に落ちていく

拡樹くんの落ち芸健在だなって再確認☆

 

あとはマントさばきがとっても綺麗

バッサーってすると綺麗にマントがはためいていて

綺麗でした(語彙力

 

あと気になったのはウイッグ

SNSでたびたび「ウイッグが取れた」と目にしてたんだけど

けっこう頻繁にウイッグチェンジがあるの

三つ編みバージョンとサラサラバージョン、ひとつくくりの3パターン

これ、お出かけの時は三つ編みでお家でくつろいでるのはサラサラおろし髪にしてるっぽいんだけど

三つ編みもサラサラもどっちでもいい気がするし

最後に結んでるのは

鎧の剥ぎ取りの時に髪が邪魔になるから物理的になんだろうけど

ウイッグ交換するから、途中でウイッグ取れるんじゃないかと思う

ずっと同じ髪型でも良いように思いました

 

最後にカテコでカメラに向かってニコニコ笑顔で

手を振る時は、天魔王メイクなのに

イケメン要素が戻って来てて可愛かったです

 

髑髏城の七人の天魔王という役は

拡樹くんの役者の歴史を語る上で

重要な仕事の一つになったんじゃないかなと思います

 

 

廣瀬智紀さん(無界屋蘭兵衛役)

エロい~!とにかくエロい~!

特にブラック蘭丸になってからのエロさプライスレス!!

クラスタの皆様から

「血糊吐く所最高だから」と教えて頂いてたんですけど

想像以上のエロさ

最初は綺麗に一筋垂らしてて

そこもエロいんですけど

その後ダバァって吐いて血まみれになってる所もエロい

血糊が綺麗に見えるように

唇までしっかり白塗りファンデーション付けてて

肌の白さと血の赤のコントラストがとても綺麗

衣装も白なので衣装に飛んだ血糊も綺麗

とにかく綺麗でエロエロ耽美です

あと、ブラック蘭丸のポニーテールとうさぎメイクがエロい

ちゃんともはふんわりした雰囲気の役者さんなんだけど

ビックリするぐらいエロいです

あと、ふんわりしてて柔らかな雰囲気がありながら

声が野太くて骨格もしっかりしてて

男らしいんですよね

そいういう男らしい耽美なエロさが大変良かったです

 

蘭兵衛としては

疑問の残るキャラ設定で

信長亡き後、蘭丸という名を捨てて

無界屋の主人蘭兵衛として生きていたにもかかわらず

天魔王に媚薬を飲まされてあっさりダークサイドに落ち

大事に守ってきたはずの無界屋の住人を惨殺し

最後は無界屋時代の相棒である極楽太夫に銃殺される

蘭兵衛の真意はどこにあったのか

あんまりよく分からなかった

 

8年大事に作ってきた無界屋が髑髏党に襲われて

天魔王に命乞いに行く所も

理由として弱かったし

そのわりにあっさりダークサイドに落ちすぎ

同じように媚薬を飲まされた捨乃介はすぐに正気にもどって

仲間を殺すことは無かったのに

蘭丸ちょろすぎー!ってなった

そして無界屋を襲うシーンはすごく印象に残るんだけど

あえて蘭兵衛が襲う意味は無いし

天魔王が「あいつを生かしておけない」といって家康を探す為

って理由もちょっと疑問

蘭丸が蘭兵衛として生きてきた8年を葬り去る為っていう理由なら

もう少し分かったかもしれない

そして、最後極楽の銃で死ぬところ

「信長様を裏切れない」と言ってたような気がするけど

結局最後は蘭丸となって死んだのかな~って

なんか複雑で分かんなかった

「蘭兵衛なんて最初からいなかったんだよ!」とか

もう少し分かりやすいセリフがあったら良かったかもしれない

自分の理解力の問題かもしれないですけどね!!

 

しかし、というか

蘭兵衛と天魔王の関係は耽美でダークな雰囲気があって

とても良かったので、ここを軸にしたサイドストーリーとか

妄想が超はかどるかんじで良かったと思います

 

ダーク蘭丸の衣装はきっと天魔王が用意してたんだろうなとか

天魔王がおそろいの衣装にしたのかなとか

軍議って実は何してたんだとか

そういうのすごい想像しちゃう

 

信長に愛されて、生きろと言われたが

最期を看取る事は出来なかった蘭丸と

自分に対して一言も言葉が無かったことを引きずり

蘭丸への嫉妬に狂いながら

信長として生きる天魔王

 

そんな天魔王が蘭丸と一緒に髑髏党として戦うんですよ

天魔王の心中察するとね

そんな気持ちを知っているのか知らないのか

あやしい雰囲気エロエロのブラック蘭丸

無界屋住人を惨殺しながら

「楽しいなぁ〜!」と天魔王に笑いかけるの

はかどる~!!!

二人が無界屋を襲う殺陣はそんなこと考えながら見ても

とてもはかどります(お察し下さい

 

 松岡広大さん(霧丸役)

 主人公じゃない?って思った霧丸

とても元気なオーラがあり

体もよく動くし滑舌もよく声が明るい

ストーリーテラー的な立ち位置だと感じたんだけど

他の公演ではほぼ女性が演じてるんですね

女性が演じるとまた違った雰囲気になるんだろうな

霧丸は劇中でどんどん成長するキャラで

見ていてとても感情移入しやすく

年齢も若くて(中の人座組みの最年少らしい)体格も小さく

まもたん演じる捨乃介との体格差が映える

とっても素敵なキャラクターでした

松岡広大さんははじめましての役者さんで

とても良い役で初見だったので

他の舞台ではどんな演技するんだろうと興味がわきました

他の演技は見た事無いけど

霧丸と中の人のキャラクターにそれほど差が無いというか

中の人も元気で明るくエネルギーに溢れた愛らしい性格の方なんじゃないかなと

霧丸は中の人の性格がにじみ出てるんじゃないかなと感じました

違和感なかったしとても自然で良かったです

 

霧丸という人物については

疑問が残る所があり

まず登場時に「髑髏城の地図を盗んだせいで髑髏党に追われてる」って設定だったのね

そして熊木衆(髑髏城を建築した大工集団)の最後の生き残りで

髑髏城はいたるところに秘密の抜け穴があるからくり城で

髑髏城の秘密が外に漏れるのを阻止する為に熊木衆は天魔王に全員殺された

霧丸は、熊木衆の仇を討つために自分の命を懸けて地図を秀吉に渡そうと思ってて

捨乃介に「そんな復讐をするより生きて熊木衆を再建した方がいい」

と言われても絶対に従わなかった

と、ここまでは理解できる

それが終盤でいきなり熊木衆の長「せきしんさい」であると告白

地図が髑髏党に奪い返されるピンチにも

大丈夫!なぜならあの地図に描かれているのは抜け穴の一部で

本当の地図の全ては「俺の頭の中にある!!」

って言い出すの

「ええええええ????」ってかんじなんですけど

だったら、髑髏城から地図盗む必要なくないですか?

秀吉に地図を渡すんなら書き直せばいいし

不完全ですべての抜け穴が記載してない地図に何の価値があるんだろう?

実際、霧丸が使用した、天魔王の王座のすぐ隣に抜け穴があった事を天魔王も知らなかった様子

8年も住んでて、しかも一番警備の手厚い王座の間の抜け穴に気づかないんだから

熊木衆は他にも相当秘密の抜け穴を作ってそうだった

第一、そんな抜け穴を作っておきながら全員殺されるのが分からないし

(抜け穴使って逃げ出せないのか)

口封じのために殺されるのを阻止する為に

地図に記載してない抜け穴を作っていたはずだし

(熊木衆を殺したら秘密の抜け穴が分からなくなってしまうように仕込んでいた)

それだけ周到な熊木衆なら滅びの呪文を仕込んでないんだろうか

(どっかの石垣の石を抜くと城が全て崩れる的なやつ)

 

だいたい、霧丸が熊木の長「せきしんさい」なら

天魔王の所に行って盗んだ地図を目の前で燃やし

「地図が消滅した今、本当の抜け穴を知っているのは自分だけだ」

と言って殺されないようにすると思うんだけどなぁ

 

そのへんは、キャラ変更に伴う不都合なのかもしれないし

月を見ただけでは分からない何かがあるのかもしれないが

月を見ただけでは矛盾が出てくるセリフと行動だなと感じました

歴代髑髏城を見てる人なら分かったのだろうか?

 

若くて可愛い霧丸が熊木衆の長だったっていう驚きがある展開だったけど

そこに行くまでのストーリーは矛盾があるなと思います

 

とはいえ、霧丸は可愛いからいいかなーって

全て気にならなくなっちゃう可愛さがあります

 

 

宮野真守さん(捨乃介役)

役者のまもちんは初めまして!

まもちん頑張ってたよ~

演技も役もとても良くて間違いなし

座長の風格は十分でした

でも役としては

今回は他の役が目立ちすぎてて埋もれたかんじ

宮野さん自体はとても良かったと思います

滑舌の良さと声の演技はさすが

声がしっかりとして通るのに耳に心地よい

ちょっとかすれる所も演技でやってるっぽかったし

語尾とか声のトーンとかものすごく計算されてると感じました

顔の演技がうるさいと一部で言われてるけど

顔の演技というよりはアゴがうるさいんじゃない?

あと、口の使い方が面白いなと思った

拡樹くんといい勝負の顔芸対決でバランス取れてたと思います

 

ビジュアルは、ロングのソバージュのウイッグがとても似合ってて

顔立ちが華やかになってたと思います

普通に頭から生えてるくらいの自然さで

前髪をちょっと垂らしてるのもすごく素敵でした

着物もすごく綺麗に着流してて

激しい殺陣にも着崩れない

胸の方がぱっくり開いてもだらしなく見えないのは

中の人の品の良さから来るのかなと思ったり思わなかったり

 

あとまもたんのイイ所はそのサイズ感

大きくて押し出しがあり骨格がしっかりしててスタイルが良い

小柄な霧丸との対比がとてもよく体格差が映えてました

赤ふんどしの奥から見える太ももがしっかりしてて

見えるたびに「ありがとうございまーす」ってなる

健康的なので全然エロさが無くって

いろんな事をがっしり受け止めてくれそう

包容力があり「地の男」の説得力がすごく有りました

 

ラストの天魔王との対決の所は

まもたんのがっしり具合と

拡樹のひょろさが映えてて絵的にすごく良かったです

 

あと、注目したいのは足元!

何故かビーサン

ビーサンっぽい靴でなくて

本当にビーサン

何かで縛ってないのかなって気になって

注目してたけど

指とかかとが結構ぱかぱかしてたから

素足にビーサンなんだと思う

よく脱げないなってハラハラしちゃった

 

ビーサンで殺陣とか立ち回りめっちゃ大変そうだし

セットがぼこぼこした坂になってたり

水場での殺陣とか

濡れたら絶対滑るでしょ!って思うのに

しっかりふんばってて、ビーサンなのを感じさせない立ち回りでした

 

捨乃介については

キャラがイマイチ魅力的でないというか

もっと魅力的なキャラがいすぎたというか

主人公なんだけどあんま目立ってなったかなー

「血の雨を流させたくない」「涙の雨を降らせたくない」とか

印象的なセリフも結構あったと思うんだけど

インパクトが無かったし

むっちゃ漢気があるわけでも無く

過去に因縁があるわけでも無く

あんまり背負ってるものが見えてこなかったからなのか

役について語れることがあんまない

まもちんの演技は良かったので

脚本のせいなのかなと思います

他のキャラクターは劇中で成長したり

役に変化があって深みが出るんだけど

捨之介だけは、最初の印象と変わらないので

今ひとつグッと来なかったのかなぁなんて思います

 

歴代の髑髏城では

天魔王と一人二役だったり、信長の影武者だったりと

設定が違うようで、そういうところで役の魅力が出てたのかなぁ

今回の~月~では、

捨乃介は信長の隠密で情報屋っていう設定だったので

キャラクター変更に伴う不都合があったのかも知れません

 

最後の水場での殺陣が凄い大変そうだったのと

びしょ濡れになってて大変そうだったのと

カテコで衣装着替えさせてもらえたのかなってのと

赤ふんどしが綺麗だったのが印象に残りました

 

 

 木村了さん(兵庫役)

兵庫の兄貴かっこいいー!

男が惚れる男

荒武者隊がついて行くのが分かります

最初はおバカで熱くてウザくて勘違い男なのかなってかんじだったけど

劇中でどんどん漢気をあげていって

最後は見てる全員が惚れたと思う

凄くいい脚本

木村さんの演技もとても良かった

一途で一生懸命で子分を可愛がり

惚れた女にはまっすぐで

親も大事にする

最高に良い男じゃん!!

コメディ要素もたっぷりだし

本当に魅力的なキャラクターでした

木村さんのキレッキレの演技がノリまくり

見てて気持ちいい役でした

 

羽野晶紀さん(極楽太夫役)

極楽太夫もスゴイ良かった

役に一貫性があって信念があり

羽野さんがまっすぐ演じているので

とても魅力的なキャラクターでした

今は花街の遊女の長なんだけど

実は武器を作る民の生き残りという設定

遊女の衣装も綺麗だし

戦闘モードになった時のぴっちりした衣装も綺麗

ソロが二曲あったのは演出的にちょっと長かったかなぁと思ったけど

(ワンコーラスで十分のような気がしたけど)

羽野さんの歌は上手で聞いてて心地よかった

 声がアニメ声で聞き取りやすいのも良かった

 

極楽太夫はお姉さんなんだけどとってもキュートで

他の遊女たちを可愛がり気風が良くて

すっかり花街の花魁になってたのに

最後にすんごい武器を隠し持ってる

「武器を作る民」の魂もわすれてないという

全方向完璧なキャラ設定

こんなんカッコイイにきまってるだろー!!

 

かつての相棒である

蘭兵衛を銃殺するところでは

悩みに悩んで、戸惑いながら撃ち

死んだ蘭兵衛にすがりつき泣き崩れる所も

すんごく良かった

 

最後、兵庫と結ばれて良かったねって

兵庫と幸せな人生を送ってねって

すごく楽しい気分で舞台を見終える事が出来るのは

極楽と兵庫のおかげだと思いました

 

 

伊達暁さん(渡京役)

渡京のキャラ最高!!

清々しいほどのクズっぷり

演技がキレッキレで見てて楽しい

伊達さんがむっちゃたのしく演じてるんだろうなって

ビンビン伝わってきます

脇がこういう素敵なキャラで固められてると

舞台が華やかになって本当に楽しい

それでいて、ストーリーにもしっかり絡んできて

このへんは脚本が上手だなってかんじました

はじめは、参謀キャラなのかな?ってあまり印象に残らない所から

タダの裏切りクズ野郎で髑髏党に名前も覚えてもらってないとか

設定がとにかく面白すぎて爪痕残していく

後半にかけてキャラの重要性がどんどん上がっていき

最後はなんかちょっとかっこよくなって主要キャストに上り詰めてるとこ最高

憎めないクズっぷりがとても素敵でした

 

 

中谷さとみさん(珊底羅の生駒役)

生駒めっちゃいい役!!

ラストの死に方が壮絶でむっちゃくちゃかっこいい

天魔王の右腕っぽい立ち位置で

天魔王の命令で髑髏党として画策する一番の部下ってかんじ

ラスト、天魔王が城から逃げ出す時

いきなり隣にいた生駒を切り捨てるのね

生駒が刺されながら「どうして?」って聞くと

「天魔王が逃げたと知っている人間は少ない方がいい」と言われる

 そしたら、生駒は笑いながら天魔王に刺された剣をさらに自分に深く差し込み

絶命するってシーンがあって、もう鳥肌もの!

自分から剣に刺さりに行く演技がヤバイの

笑顔で自分から剣に刺さりに行くんだよ!

ヤバくない?

生駒は、自分の主、天魔王に命を懸けて崇拝してたから

自分を殺そうとしたのも理想の天魔王としての考えだったから

喜んで死んでいった

でも、天魔王は自分の主、信長の最期の行動に失望し

死んでいく

天魔王は生駒の最高の主として最後を迎えさせてあげたのかなとか

自分が信長に裏切られたから、生駒にはそういう所を見せないでおこうと思ったのかとか

 

その後、天魔王も捨乃介の剣に自ら刺さりに行くシーンがあって

生駒と天魔王は対になってるのかなって感じた

脚本が素晴らしいし

そういう解釈をして演じた拡樹くんとさとみさんがむっちゃ素敵だと感じました

 

 

2018.01.22 ミュージカル 「黒執事」 〜Tango on the Campania〜 豪華客船編 感想

ネタバレに配慮しません

初見で楽しみたい方は閲覧注意

ただ、ストーリーがかなり駆け足で複雑なので

原作、アニメなどで予習をしてから行った方が楽しめるかなとは思いました

ネタバレ回避のスペース

原卓也さん(グレル・サトクリフ役)

たっくんグレルおかえりー!!

もうさ、職人芸だよね

グレルの登場シーン最高

氷山に乗って出てくるんだけど

本当に氷山に乗ってるから

グレルが乗っかって出てくるためだけに作られた氷山のセット最高かよ

出て来ただけで客席から「きゃー」って歓声があがる(気がする)

それがたっくんグレルだよ!!!

もうね、グレルが出てきたらひとまず30秒ぐらい時間欲しい

そんで「グレルー!」「キャーー!」とか叫ばせて欲しい

出来ないから心の中で叫んだけどさ

 

たっくんのグレルは「たっくんがグレル」なの

日本語がおかしいけど、たっくんはグレルで

演技とかそういうの超越した生命体がたっくんグレルなんだと思います

死神だから生命体じゃないのかもしれないけどさ

とにかく本当に最高

たっくんが演じるグレルが出てるだけで

舞台の格が2つぐらい上がると思います

1作品出演が無かっただけだけど

グレルが出なくて本当にさびしかった

今作はグレルがでてとても嬉しかったです

 

演技は相変わらず突き抜けてて最高

ノックスとのやり取りもとてもコミカルで素敵

 

たっくんグレルはなにが最高かって、全てが最高なんだけど

主演技じゃない所でもずっとグレルな所

例えば、カテコで出てくるときもグレル

22日の千秋楽では去り際に客席に向かって手でハートを作って

投げキッスとウインクするっていう大技で

客席から大歓声があがってました

 

あと、演技プランがむっちゃ細かい

ちょっとした体重移動も腰からいってて

くねくねしてるの

そして、デスサイズの扱いも細かい

電ノコの電源が入ってる時はブルブルしてるし

殺陣が美しい

声のトーンからセリフの抑揚まで完全にグレル

 

そして今回は、アンダーテイカーに

「君も人間の魂を引きずってるね」(意訳)

って言われてマダムレッドの事を指摘された時の

一瞬だけ影のある表情が

最高にグッときた

 

役を極めてて連投すると

他の役者の成長度合いとか

キャスト変更とかそういう兼ね合いで

へんな安定感が出てしまったり

こなれ感が出てしまう事ってあると思うんだけど

たっくんグレルはいつもトップギア

いつ見ても新鮮で

見るたびに新しい驚きがある

初演からかなりの完成度で役を作ってきてたのに

何作重ねても新しいおどろきがあるって

ほんとにすごいし、努力してるんだろうなって感じます

たっくんがグレルを演じてくれて本当に良かったなと思います

 

 

佐々木喜英さん(ドルイット子爵役)

ヒデイットもお帰りなさい!

レギュラーキャストが出てくると本当に嬉しい

キャスト変わらずに戻ってこれる奇跡

神様、やな先生、大人の人達、ありがとう

 

ドルイット子爵様は原作でも意味も無く出てくるのだけど

今作も意味も無く(あるけど)出てきて笑いをかっさらっていく

最高の役です

 

今回は原作通り黒白の地味な衣装ではあったけど

原作に無い(と思われる)スパンコールと模様がギラギラしてて

忍んでてもオーラぱなかったっす

 

1幕ではサラッと出てきて物足りなーって思ってたら

2幕からのヒデイット劇場最高

アウローラ帝国建国の儀式ダンス最高に笑った

グレルとはまた違ったベクトルでの突き抜け方

こんなの演じてて最高に面白いよなって思う

ヒデ様も最高に楽しそう

ひで様って中の人はわりと地味な雰囲気で声も低いのに

どうして舞台上であんなにオーラ出るんだろう

最高の役者さんだと思います

 

最後、エンディングの歌の時

さらっと上手2階セットに登場してて笑う

生きとったんかい!ってなる

そして優雅にダンスとお歌を披露

ドルイット子爵もずっとひで様が演じてくれると良いなと思います

 

 

味方良介さん(ロナルド・ノックス役)

お久しぶりの味方さん

悪くなかったけど、味方だね?って印象

なんかね、ロナルドって超チャラいんだけど

チャラさが足りんというか

カテコで出てくるとき大体みんな役のまま出てくるんだけど

味方だけ味方だった

中の人の真面目さがにじみ出てた

ロナルドだったら、ウィンクとか「チョリーッス!」のポーズとか

そういうの出来そうなんだけど

深々とお辞儀してて

「あ、味方パイセンお疲れ様です」ってなった

 

あと、歌が上手いのは良いんだけど

発音がミュージカル発音で滑舌もよくセリフが聞きとりやすくて

それは良いんだけど、なんかロナルドじゃない!ってなった

ロナルドがそんないい発音で話さない!って

「か」とか「な」とか舞台発音ってあるじゃん

「か」だと前にちっちゃい「k」が入って

文字で表現するの難しいけど「(っく)か」みたいに発音するの(伝われ)

語尾はチャラさをふんだんに使ってたし

セリフ回しは軽いかんじでとても良かったんだけど

所々で出てくる「舞台発音が憎い・・・」って複雑な気分になりました

私の中では井出卓也さんのチャラさが至高なんだけどなぁ~

味方ロナルドの評判は上々なので、私の好みの問題と思う

あと、中の人を知ってるから「なんか違う」ってなるのかもしれない

ビジュアルは凄くロナルドに寄せてきてたので

メイクさん凄い!!ってなりました

 

歌い方は中の人と違って結構変えてきてて

ロナルドらしいチャラついた歌い方だった

特に音の終わりにアイドルっぽい半音上げみたいの入れてきてたし

 

あと、グレルとタイタニックごっこを強要される時の

目が死んでるかんじが最高に面白かったです

あそこ、アップで見たいなぁ~!

 

殺陣は体が動くので

草刈り機型のデスサイズをブンブン振り回してて凄かった

味方くんだから出来る殺陣なんだろうなって思った

味方くん、たっくん、ゆんが体が動くので、

和泉さんとの三つ巴殺陣が映えてたと思います

 チャラさがわりと古いタイプのチャラさなので

「ありよりのありでバイブス上がってマジ卍」ぐらい言ってくれないかな〜

と思ったり思わなかったり

 

河合龍之介さん(リアン・ストーカー役)

登場時のインパクト最高

河合さんをリアン役にキャスティングした人最高

こんな演技プランで大丈夫か?ってなったけど

面白すぎたから良いでしょう

黒執事の悪役っていつも本当に胸糞悪くなる悪なので

リアン位、性格の良い悪役(じゃないけど)は面白くてちょうどいいと思います

最後、死んでいく所の表現は笑った

これも「そんな演出で大丈夫?」ってなったけど

面白かったから良いでしょう

豪華客船編全編に言える事だけど

皆キャラが立っててとても魅力的なキャラクターばっかりでなので

豪華客船編は人気があるんだと思います

 

 

岡崎百々子さん(エリザベス・ミッドフォード役)

超!リジーだった!

中の人調べたら14歳なの!!

演技力ヤバかったんですけど

てっきり20代ベテランが演じてると思ってた!

演技の包容力凄いの

バブみあるっていうか、安定感抜群だった

ゲネプロ映像で見た時、もう少しキャピ感が欲しいなって思ってたんですけど

舞台上では完全にキャピキャピで役作り込んできてて

リアルリジーでした

からの、吹っ切れた時のダークさがスゴイ良かったです

これで14歳って末恐ろしい才能だぜ・・・

歌もめちゃくちゃ上手かったし

殺陣はダンスみたいで剣舞ってかんじだったけど

それはそれで美しかった

 

衣装もスゴイ素敵で、靴がよく見える丈のドレスと

後ろにリボンが付いた可愛い靴

シエルとの身長差も凄く良くって

ビジュアルも最高でした

 

 

内川蓮生さん(シエル・ファントムハイブ役)

連投の蓮生くん!

歌上手くなってた!

坊ちゃんみ溢れてたよ~

初演時の初々しさが落ち着いて、いいかんじの少年っぽさを残し

舞台映えもするという最高の出来上がり

あと、歌がね、とってもうまくなってた!

なんだか坊ちゃんがしっかりしすぎて

馴染みすぎてて逆にあまり感想がないという

セバスとの初期のドタバタと

鬼畜坊ちゃんはとても良かったです

 

凄く良かったので、役の性質上、これで卒業かなと思うと

とても残念です

 

カテコ

大阪千秋楽ということもあり、4回のカテコで最後はスタンディング

2回目か3回目の時にゆんからお言葉あり

「連日満員のお客様に来ていただき本当に感謝です」的な内容

(連日満席になるのは普通にある事ではないので

応援して頂いてる皆さんに感謝

まだ愛知、金沢と続くので

これからも応援おねがいします、力を貸してください、的な内容だった気がする)

「キャストから言葉をもらう」との発言があり

「大阪千秋楽なので、ぼっちゃん!」と蓮生くんに決定

蓮生くんは「えー!」と言っていたが同じように

「見に来ていただいてありがとうございます」としっかりしたご挨拶で

そのあと「次は金沢に出航します!」って言ってんだけど

みんなに「え?次は愛知ね!愛知!」ってツッコまれてたのが可愛かった

和泉さんがいつものノリでツッコミまくってたのが最高でした

そして蓮生くんが

「次の愛知はどうですかね!俊さん?」って髙木さんにいきなり話を振って

「え?え?俺?」と慌てる髙木さん

ゆんが「いつそんな技覚えたのー、しっかりしちゃって」て笑ってました

(自分がコメントで失敗したのを他の人にいきなり話を振ってごまかす

という大技を身に付けてて、舞台度胸が付いて成長したなぁ!

というようなニュアンス)

 

黒執事でのゆんは、いつもストイックというか真面目な印象だったので

他のキャストとわちゃわちゃしてるのが本当に本当に可愛くて

カンパニーの雰囲気が良いのかなって凄く気分良かったです

 

 

セットについて

凄く工夫された船のセットや

グレルの為だけに作られた氷山とか

黒執事におなじみのプロジェクションマッピングとか

いつもながらの黒執事クオリティでした

ただ、ひとつ「お、おう・・・」ってなったのは

最後、船が沈没するシーンがプレジェクションマッピングだったんだけど

「お金と時間が無かったんかな?」って位の残念な出来栄えで

エクセルで作ったんかなー位の作画クオリティでした

他のセットや小物がクオリティ高いのでそこだけちょっと落ちるというか

もう、役者の演技と音だけで表現してもいいんじゃない?ってなりました

 

あと、ゾンビのシーン

ゾンビがいっぱい出てくるんだけど

アンサンブルの人数が足りないから

ゾンビ人形で数増やしてるのね

人形だから、人形なの(伝われ

あ、人形だなって思うの

遠くから見たらゾンビに見えなくもない気がするけど

人形なの(伝われ

 

あと、ゾンビが海の中から出てくるシーン

海が大きな一枚布で表現されてて

布に所々切れ目が入ってて

布の切れ目の下からゾンビ役のアンサンブルが出てきて

海から顔を出すゾンビを表現してるんだけど

「あー、布の中からゾンビがこんにちはだわ~」

って一瞬現実に引き戻されてしまうの

 

舞台的な表現だから、それはそれで良いんだけど

他の装置がクオリティ高いので

そこだけ物凄い古典的な表現方法を使ってて

ギャップにやられるっていうか

客の想像力を必要とする舞台だなってちょっと思いました

 

ダンスについて

MIKIKO先生のような印象的な振り付けはやはりないものの

死神のビョーンの振りをが復活してたり

カクカクしたヒットのようなダンスを取り入れてたり

過去作品を彷彿とさせる振りが入っててとても良かった

全体的にストリートっぽい振りだなって思いました

あと、群舞の時のフォーメーションがとても綺麗

主役を物凄く引き立てる振り付けになってて素敵でした

色々工夫されてたので2階席以上で見たら

もっとダンスを堪能できると思います

あとは、巷で噂の「パラパラダンス」

私は、手話かな?って思ったけど

パラパラと言えばそうかもしれない

手の振り付けはとても面白かったです

その分、ステップはそれほど印象に残るものは無かったかなと思う

しかし、サーカス編よりもダンスが進化して

雰囲気が良くなってたと思います

 

演出について

めまぐるしく変わるシーンを上手く表現してるなと感じました

前もってストーリーを知っていたのもあるけど

色んな場所が出てくるのを、流れも止めずにスムーズに場面転換されてました

また、プロジェクションマッピングも上手く取り入れられてた

ラストの船が沈むところのCGだけはいかがなものかと思ったけど

他はとても綺麗でした

あと、生贄儀式のシーンで大きな赤い幕が劇場を駆け巡るやつ

あれはびっくりした

ゾンビ人形と布の海は古典表現すぎてギャップがあったかなと思う

舞台の手法としてはアリなのだけど

他のハイテク演出との差が激しくて「え、そこだけ学芸会クオリティ?」

ってなっちゃった

あとは、沈没する傾いた船の表現ね

シエルとセバスが横向きになって横倒しの船内を表現してたわりに

死神たちはそのまま立ってるし

リアンが台車に乗ってすべっていくのはさすがに笑った

あそこは表現するのが難しいから

もう皆そのまま立っとけばいいのになと思ったけど

こだわりの演出なのかもしれん

 

演出については 

舞台で見た時は引っかかる演出もあったけど

映像になるときっともっと見やすくなるのではないかと思っています

 

2018.01.22 ミュージカル 「黒執事」 〜Tango on the Campania〜 豪華客船編 感想 (古川さん・和泉さん)

ネタバレに配慮しません

初見で楽しみたい方は閲覧注意

ただ、ストーリーがかなり駆け足で複雑なので

原作、アニメなどで予習をしてから行った方が楽しめるかなとは思いました

 

黒執事はいつも驚かされるけど、今回もすんごい良かった

人気の豪華客船編をどう舞台化するのかも

凄く興味があったけど「こうきたか!」ってかんじでした

 

 

 

古川雄大さん(セバスチャン役)

ゆんのセバスチャンがすっかり板についてきたというか

おなじみになったなーという印象

初見で度胆抜かれたスタイルと二次元感に慣れるものですね・・・

いや、今回もスゴイ二次元スタイルだったんですけども

そこばっかでなく、演技とか歌唱とかにも目が行く余裕が出来ました(私の中で)

 

ゆんセバスと蓮生シエルの関係は

 「バディ」っぽい

ゆんに色気が無いからか

これはこれでアリなんだけど

もう少し耽美なBLっぽさがあってもいかもしれない

 

今回のストーリーは

おなじみシエルとのなれ初めから

出会った初期のドタバタも描かれているのと

あと、アンダーテイカーに襲われて身を挺して守る所もあったんだけど

ゆんのセバスはやっぱり飄々としててシエルとの耽美な雰囲気は皆無

松下くんだったらどう演じたかなとちょっと考えてしまった

というか、松下君で見てみたいストーリーだなって思った

 

もう少しネッチョリ濃い演技で

BLチックなセバシエでも良かったんではないのかなー

二人の絆を描いてるし

さらっとしたセバスがゆんセバでそれが個性ともいえるのだけどね

ゆんセバは、原作初期のセバスなんだと思います

 

大千秋楽後加筆

大千秋楽では超!耽美でエロいゆんセバが見れるのでみんな映像見よう!!

感想はこちら↓

2018.02.15 ミュージカル 「黒執事」 〜Tango on the Campania〜 豪華客船編 ライブビューイング 感想

 

 

セバスがシエルに「復讐しない道を選んではどうか」と進言するシーンでは

きっぱり断ったシエルにズギュンする演技が印象的

ここは、ゆんの演技最高に良かった

なんか「うっ!」ってなってて、シエルの発言にキュンときてるのかなぁって

(あくまで悪魔としてなんだけど)

オペラ越しでしか見れなかったから

早く映像でじっくりみたいです

 

歌は、ゆん頑張れ―!ってかんじ

とても上手なんだけど

曲がね凄く難しいの

高音のメロディが続いてて常に「あぁぁぁ~♪」って歌ってる

他の人より断然難しい曲を割り当てられてるかんじで

喉大丈夫かなぁって思っちゃう

それだけゆんの歌唱の実力が買われてるということなのか

難しい曲だけどなんとか頑張って歌ってるってかんじがするから

もう少し難易度下げて簡単なメロディーにしてあげて欲しかった

ミュージカルで超絶技巧曲歌わせなくてもいいじゃんってかんじ

でも、サーカス篇のような意味不明なメロディでは無かったので

そこは評価したいと思う

 

今回は、セバスの出番がそれほど無くて(過去作品比)

殺陣もバランスよく他のキャラクターにも割り当てられてたし

その分歌に比重を置いたのかなって思うけど

難しければいいというものでも無く

サーカス篇よりは良くなってたけど

マダムレッド編までのパンチ力は無かったかなぁと思います

 

坊ちゃんがアンダーテイカーに襲われて

セバスが身を挺して守る所は

原作やアニメのスピード感と距離感をどうやって舞台にするのか気になってたんだけど

アンサンブルと協力してリフトみたいにしてて

表現の仕方が舞台的でとても良かったです

こういうの好き

ゆんの身体能力あってこその表現だったのではないでしょうか

 

あとお気に入りのシーンは

ドル様が建国する時にダンスを踊る所

超無表情でやる気無さそうに踊るゆんセバ最高でした

 

 

カテコで、シエルの蓮生くんにツッこんだりしてて

カンパニーの雰囲気良いのかなって感じてとても微笑ましかったです

ハケル時は

蓮生くんとゆんが最後に残り、蓮生くんが客席にお辞儀をするのを

ゆんセバの状態で見守ってからはけるんだけど

(ゆんはセバスのままで、蓮生くんはお辞儀はシエル、顔上げたら蓮生くんってかんじ)

(ゆんは客席にお辞儀しないでハケル)

4回目のカテコでは蓮生くんが客席に投げキッスした後

客席に「おや」ってかんじで目配せするのがとても品のいい執事っぽくて

最高でした

ここ映像に残しておいてほしい!!

 

東宝系で主役をやるようになって

活躍する舞台がどんどん大きくなるけど

これからもセバスを演じてくれると良いなと思います

 

 

和泉宗兵さん(葬儀屋アンダーテイカー役

和泉さん最高だよ!!!

超カッコよかったです!!!!

「アンダーテイカーの素顔が見える」

「大鎌振り回して圧倒的アクション」

という二大ビックイベントのある今回のストーリー

和泉さんどう演じてくるのかめっちゃ楽しみにしてたんだけど

もう期待以上!

和泉ファンもアンダーテイカーファンも満足できる仕上がりだったんではないいでしょうか

私は大満足

和泉さん背が高くて体格良いので

卒塔婆振り回してるのも大鎌ぶん回してるのもキマルキマル

あと衣装が最高

コートの下にあんなイケてる服を仕込んでたなんで!!

コートの前開けたら

ぴったりしたズボンと太ももまでのハードなロングブーツ姿が超かっこいい!

コートが綺麗にはためいててとにかくカッコイイ

踏み込む時にコートの間から見えるブーツと太ももが最高にカッコいいから

是非見て欲しい!!

 

ビジュアルも最高だから

ロングの銀髪が美しくて、長い前髪の間から

帽子を脱いでちょっと目のまわりが見えてるのも最高オブ最高

前、カテコかなんかで「葬儀屋はイケメン設定なので僕は顔出し無理」みたいな発言があったんだけど

和泉さんじゃなくちゃダメでしょ!ってかんじで本当にもう超カッコいいかったから!

和泉さんの演じたキャラの中で今回のアンダーテイカーが一番好きかもしれない

 

殺陣に関しては、移動少なめで

運動量は若手に任せてちょっとまけてもらってる感あったけど

舞台中央でクルクル回りながら大鎌振り回すの上手!

卒塔婆は持ち手みたいの付いてなくてタダの卒塔婆なんだけど、

和泉さんガタイいいから

がっしり掴んでて危なげなくグルングルンまわしてて凄い迫力

和泉さんがくるくるしてたらみんな吹っ飛ぶ

みたいな、なかなか上手い演出だった

デスサイズの大鎌も、原作のサイズ感まんまでめちゃくちゃデカイ

和泉さんもデカイからとにかく全てがデカい

デスサイズはクラッシックなデザインと正面に鎮座する骸骨が原作まんまで感動

一振りするだけで絵になる

葬儀屋の圧倒的パワーが上手く表現されてたと思います

 

グレルとのセットの上での殺陣は狭すぎてちょっと心配

鎌がデカいんだもん

それに和泉さんもデカいんだもん

最後まで怪我無く演じられると良いなぁ

 

あと、ラストのキャスト全員での歌唱の時

上手2階のセットに出てきて

なんとも言えない表情でシエルを見つめる演技

最高!!!!!

ここはキャストがいっぱい出てきて目が足り無いとは思うけど

是非和泉アンダーテイカーに注目して欲しいと思います

 

ひとつ疑問があって、カテコでアンダーテイカーは

腰に付けてる飾り(遺髪入れ?)を付けてて

アンダーテイカーの通常バージョン衣装なんだけど

そこは物語とシンクロしてないんだ?ってなりました

死んだ人もカテコで出てくるからそこは良いのか

 

いやー、今回の和泉さんホント最高でしたわ

生執事歴最長で初演キャストの凄味見せつけられました

和泉さんのアンダーテイカー見るだけでもチケット代の価値あると思うよ

アンダーテイカーってキャラクターを和泉さんが演じてるんじゃなくて

和泉さんがアンダーテイカーだ、って位のシンクロでした

 

 

目の色までは確認できなかったけど

顔の傷メイクもしっかりしてて

映像で寄りの演技が見られるのが今から楽しみです

 

続き

2018.01.22 ミュージカル 「黒執事」 〜Tango on the Campania〜 豪華客船編 感想

 

 
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